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まえがき(利用上の注意点はこちらです。新規さんはご一読ください。)
<力では倒せない>
物が物を押したり、倒したりするときは、
F(力)=M(質量)×A(加速度)
という物理式で結果が推定ができますが、人間が人間を押す場合には、物理式のとおりの力だけでは倒すことができません。
力で相手を倒そうとすると、次のような問題が発生します。
「合気修得への道 佐川幸義先生に就いた二十年/木村達雄」からの引用です。
「たとえば倒れないようにがんばって立っているAをBが押して倒そうとします。
Aが鍛えた大男でBが細い弱々しい男のような場合を想定すると、まずAは倒れることはありません。
しかし、もう少し深く考えてみると、それは非常に不思議な神秘的とも言える現象であることに気づきます。Aはたった二つの足の裏が地上に乗っかっているだけです。重心も上のほうです。足が接着剤で地面に貼りついているわけでもなく、ロボットのような大きな足裏でもありません。Aが同じ形で同じ重心配分の単なる人形だった場合、足を踏ん張って耐えられるはずはありません。いくら内部を強い物質に置き換えても、外から押してくる力に対抗して倒れないということは不可能です。」
つまり動き方(技術)や筋肉量は別として、力の量で言えば、身体の大きい人や太っている人の方が重いので力を発する上では有利になります。幼児に正面からパンチされてマトモに倒れてしまう大人はいません。ボクシングや柔道で体重別に試合が行われているのはこのせいです。
力の出し合いで相手を倒すには小さい人は大きい人には圧倒的に不利なのです。力を発するとはこういうことで、方向性のある力の量の比べ合い(ぶつかり)で勝敗が決まることになります。
では、同じ体格同士で押し合いをしたとして、若干でも力の強い方が確実に相手を倒せるかといえば、そうではありません。むしろ力と力のぶつかり合いでは勝敗が決まらず、簡単に倒すことはできません。
倒れないとしたら、物理法則に当てはまるのか当てはまらないのかは別として、何か倒れないように身体をコントロールしている仕組みのようなものが人間にはあるということです。