「〇明な力」とは、
000000アルファベット00000000
これだと、アルファベットがどこにあるかわかりますが、
0000ア0ル0フ0ァ0ベ0ッ0ト0000
だと、わかりにくくなります。
さらに・・・
0ア00ル00フ00ァ00ベ00ッ00ト0
となると、だんだんぱっと見の焦点に意味合いがある部分が入らなくなってきて、何が書いてあるかは「全体」を見て考えないとわかりません。
でも、そこにアルファベットという言葉の要素が全体として入っている事実には変わりありません。
この事実を相手の脳に動作として行うことです。
例えば、アルファベットが「質量のエネルギー」だったらどうなるでしょう?
意識には身体の物理的な力をコントロールする力があります。
それを集めてわかりやすくして使っているのが人間の力の使い方であり、認識です。
集めてある一定以上の力量にならないと感覚で感じられないからです。
これが「腕」だと。「腕」に力を入れようと・・・。
人間は皆、自分を自分で感じていたいから、実感が大好きです。
実感がまるで自分の証明のようにほとんどの人が感じているように見受けられます。
しかし相手が「腕」だと認識できる範囲に力があれば、相手も簡単にそこに力を当てることができます。
何よりも力の集まる箇所が少ないから左脳の確定情報で簡単に扱えてしまうことになります。
ここで、意識を薄くバラけてしまえば、力のある位置がバラけて分かりにくくなりますが、全体量としては変わりません。
つまり、意識を身体全体に及ぶようにバラけて使えば良いのです。
意識を薄くすれば、単位空間あたりの意識の量は減りますので、当然、バラければバラけるほど、力としては感覚で捉えられなくなっていきます。
しかし元々ある力の総量(質量エネルギー)は変わらないので、相手の身体への物理的影響力は変わりません。
このとき、相手が左脳の確定脳で対処しようとしたら、同値かつ同速かつ複数の力が捉えられずに脳はパンクしてしまい、意識が飛んでしまいます。
意識を多くの対象に向けて散漫化してしまうと、こういう現象が起きます。そして左脳が使えない部分で右脳が働くようになります。
つまり、意識化して感じられないから、力の配分をイメージ(想像力)で扱うようになります。
〇気道等では、そういった意識の形を誘導する手段として、「気」とか、目に見えないイメージの存在を便宜的に使って説明しているのです。
故S川総範は「〇首に力を集める」ということをおっしゃっていたそうです。これは何も普通の力を集めるということを言っているわけではありません。
「集める」ことが難しいから殊更に言っているわけです。
ここで言う「集める」とは、右脳で身体全体に配分した小さな力を相手と接触する部分にしっかり作用するように「力を集める」ということを言っているわけです。
手首を手首として左脳で認識して力んだら、当然相手と力はぶつかります。
力を少しずつ全身に分配したもののベクトルを全て手首に向けて、身体の中を通して手首に集めます。
(言い換えれば、そうやって集まった力は身体全体で1つの力を発揮するので、いわゆるテコとかヒンジ運動にならない、「単体」の力となって、相手は力を止める原因の場所が脳で判断できず、止めることができなくなります。)
だから感覚としては、腕を動かしているのではなく、全身を動かした結果、腕が動いているような感じになります。
相手が左脳主体であれば、「〇明な力」でやれば情報量が多いので、左脳対処できず相手はそのまま倒れます。
しかし相手が右脳対処ができれば、「〇明な力」同士拮抗します。
そこで、相手が作っている右脳の身体管理のイメージの書き換えを行うのが「〇気」です。
これを身体の操作で行います。
「〇気」は何かと言えば、相手が右脳のイメージ処理が主体になっているときに、その右脳のイメージ(想像内容)を強制的に書き換えてしまうことです。
それを身体を介して瞬時に相手に働きかけます。
意識を分散させて薄くすることを鍛えていると、面白いものが見えてきます。
他人の意識が濃くなっている部分が見えてしまうようになってきます。
(薄味派は濃い味がわかりますが、濃味派は薄味は感じることができず、意味合いすら感じなくなってしまいます。)
「〇気」は相手の見えない身体を制してしまうものだと言われているのもこういうことが見えるようになった人間が残した言葉なのでしょう。
他人の意識の濃い場所に同じく濃い意識を当てたら相手は抵抗できます。
相手の濃い部分はむしろそのままにしておいて、こちらの意識を広く分散させて薄く分布させて、そのまま動けば相手は濃いまま倒れるか、無意識化されて、対処を見失い動けなくなるでしょう。
相手は自分の無意識の場所は気が付く術がありませんし、そこがどんな状態であるかもわかりません。
だから無意識部分から攻めるのです。角度が重要ですね。
「〇気」の身体を目指すのであれば、日常のどんな所作であっても、力を感じないように身体全体に配分して意識しないように鍛えていかなくてはなりません。
地球に落ちていることも忘れるほど、身体を軽くしていなければなりません。
誰よりも意識をどこまでも薄く分散させても自在に動けるようになれば、触れた相手にも瞬時に同じ状態が起こり、相手がその状態で身体を動かすことができなければ、倒してしまえるでしょう。
単純に考えれば意識の状態が移るのが「〇気」と言えるかもしれません。
次回は〇気が「力抜き」と言われる所以の「浮き」について・・・かな。
続く
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